最後に笑うのは 4




ユノ、

ソンジェヒョンのこと知ってるのかな?







「そうなんですか?
仲良さそうに見えましたよ。

あーでも恋人いますよね、絶対。」


イリの言葉で我に返る。


ソンジェヒョンに会えて
ドキドキしたままだったココロが、
急にチクンと痛んだ。



過去、ソンジェヒョンの隣にいた女の人は
みんな覚えてるかもしれない。

でもどれもみんな長続きしていない…気がする。




「どうだろ。
そんな話、したことないからわかんないな。」



「良い男には恋人がいるもんです。

私の周りで良い男なのに
恋人がいないのはユノさんとチャンミンさん
くらいです。

なんで恋人作らないんですか?」



「え、ユノだけじゃなくて俺も?」



「もちろん!
私はそんな2人と帰っていて、
刺されないか不安ですよ!」


「刺され…誰に笑

大袈裟だなぁ。」







そんな話をしている間に
電車がホームに到着した。

ソンジェヒョンが乗り込んだのも
チラッと確認した。










いつものように最初にイリが降りたあと、
ユノと2人になってから、
さっきユノがソンジェヒョンを見ていたのが
なんとなく気になった。






「あ、そういえばユノ、
もしかしてソンジェヒョンを知ってるの?」




「いや、知らないよ。」




ドアにもたれて少し俯いたまま知らないと
即答された。

珍しいな、ユノが顔を上げずに話すなんて。



「あーいや、直接の知り合いじゃないって
意味で。」


「え?」



それってどういう…



「だって、チャンミンいっつもあの人のこと
探してるだろ。
だから、そーゆー意味では知ってる。



真正面から見たのは初めてだった、
カッコいい人だな。」



ゆっくり顔を上げたユノと目が合って
今度はとっさに俺が俯いた。






かあぁぁっと顔が赤くなる…気がした。




「えっ!!そ、そうかな。

いつもっていつ?

あ、朝のこと?

そんなキョロキョロしてる?

あ、で、でもソンジェヒョンと
朝一緒になるのは月金だけだし、
他の曜日は探してないん…」




「そうだな、毎日じゃないな。」



ユノの返事で
自分が言わなくていいことまで
口走ったことに気づいた。





あぁ…



「………引いた?」





「全然。

前から気付いてたんだから
今引くわけないだろ。」



…そりゃそうだ。




「そっか。
うん、そうだよな。」




「あの人のこと、好きなんだ?」



もう隠しても仕方ないなと思った。


「うん…



全然相手にされてないけど。

てゆうか、そもそも俺、男だし!」





「そっか…」



かける言葉が見つからないのか、
しばらくユノは黙ってしまった。

まぁ俺も何も言えずに黙ってたけど。





次にユノが口を開いたのは、
俺が降りる駅が近づいた時だった。




「俺、さ。


中学の時1つ下の奴に告白されたんだ。

そーゆーことに興味深々の時期だったし
周りから飛び抜けて可愛いかったから
軽い気持ちで付き合った。

結局ちゃんと同じ気持ちで好きだと
返せなくて別れたんだけど…

ハマったんだよね、その時。」



ユノの恋愛話なんか初めてだ、
いや、放課後イリからちょっと聞いたか。

今日、本当珍しい日だな。

誰にも言ってない自分の気持ちが
バレた直後なのに、呑気にそう思った。




「ハマった?何に?」








電車が駅に到着する。





「オトコとのセックス。



チャンミンほどの綺麗な容姿と心の持ち主が
男だってことで躊躇しなくていいと思うよ。

また明日。」





ドアが開いたのに、
降りる気配のない俺を降りるよう促して、
ユノは軽く微笑んだ。








オトコとの、セ…




同じ駅で降りるから
ソンジェヒョンに話しかけるチャンスなのに。

ソンジェヒョンは駅から自転車だから
早く声かけないとダメなのに。



電車がいってしまったあとも、
ホームに立ち尽くしてしまった。




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