最後に笑うのは 25




卒業式は…特に何事もなく終わった。

ほぼ全員が附属の大学に進学するから、
別れらしきものがない。


それでも一応、式典と各教室での最後の
ホームルームを終えたあとは、
中庭で在校生との別れを惜しむ時間が
毎年設けられていて、
今俺は中庭にぼんやりと突っ立っている。



部活に入ってなかった俺には
生徒会メンバー以外に特に親しい後輩はいない。

数人の女の子に写真を撮って欲しいって
頼まれた以外は手持ち無沙汰で…
同じような境遇の友達と雑談をしながら
時間を持て余していた。


でもさ…
在校生だって同じ大学へ進学するんだ。

あそこでユノを取り囲んで
2ショットの写真を撮ろうと躍起になってる
後輩たちも、来年か再来年には
同じキャンパスを歩くことになる。



それなのに!

全く、ユノはこれから戦地にでも赴くのか?


寂しーって泣いてしまった後輩と、
その肩を抱いて写真におさまるユノを見て
悪態をついた。



ん?

俺は一体何が気に入らなくて
悪態をついたんだ??













「チャンミン!」


「ユノ…」




生徒会の後輩たちにもらった花束を持ったまま
首を傾げていたら、ようやく解放されたのか、
ユノがこっちに近づいてきた。



「もう帰るのか?」



「いや、クラスのやつと飯食いにいく。
ユノは?」




「俺もクラスのやつみんなで。

あのさ、図書館付き合ってくれる約束
覚えてる?」




「うん、もちろん。
俺も行ってみたいから。」




「そっか!
早く日にち決めたいから、
またすぐ連絡する!」


「あぁ、うん。
大学でもよろしくね、ユノ。」


「あぁ、いつでも泊めてやるよ!」


「えっ!それは本当にありがたいかも。」


「ははっ、じゃー歯ブラシ買っとく。
とにかくまたすぐ連絡するな。」




そういうとユノは
クラスのやつのところに戻っていった。




「あ…うん…また、ね。」



ユノとは
生徒会メンバーみんなで写真撮ったから…

いっか。




















昼飯をクラスのみんなと済ませたあとは、
まだまだ騒ぎたいメンバーと、
彼氏彼女との約束を優先するやつに
自然と分かれた。



ソンジェヒョンと会う約束をしていた俺も
しれっと帰ろうとして、
目ざとい友達にあっさり捕まり
チャンミンお前いつ彼女出来たんだよ!
って散々絡まれた。







彼女じゃない。


 



みんなの前でそう言えなかった俺は、
いつかのソンジェヒョンと同じだ。















最寄駅のホームのベンチ。
待ち合わせ場所にはソンジェヒョンが
もう座っていた。






「よぉ、チャンミン。
あれ、泣いてねぇーの?」




「泣かないよ!
みんな同じ大学に行くんだから。」




「またそんなこと言って。

ん、卒業おめでと。」




ソンジェヒョンの手にはミニブーケ。





「あ…ありがとう!」



「俺んち、行く?」



「うん、行く。」








リュックの中に忍ばせてきたローションを
使う時が来た。

卒業証書とローション背負ってるやつなんか
俺くらいだろうな。



そう思いながらソンジェヒョンの後に続いた。














全国一斉花火が近くで上がりまして…
お裾分け花火。



よろしくお願いします。
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村


コメント

管理人のみ閲覧できます

-
このコメントは管理人のみ閲覧できます

miyoko
よかった~、待ってましたよぉ!!これからも楽しみに待ってます~♪

m○○○○○さま

Miiiii
こちらこそ、
ありがとうございます!
読んでくださって嬉しいです!
非公開コメント