職場レンアイ 31



チャンミンが恥ずかしいって言うから
社内の食堂じゃなくて、外に出て少し歩いた。

チャンミンが毎朝寄るカフェの近く、
木陰のベンチに落ち着き、弁当を広げる。
高層ビル群の中に作られた遊歩道と等間隔に
設置されたベンチ。

こーゆー場所があるのは知ってたけど
来たのは初めて。
今までは無縁だった場所だ。


YH「うわっ、うまそ…
何?俺のために頑張ってくれた?」

CM「そんな…普段からこんな感じです。
頑張って作ってユノさんが外出中だったら
恥ずかしいなと思ったので普段と変わらないものを…あの、物足りなくないですか?」


YH「先に言ってくれたら帰社するって!
よかったぁー社内にいて。

てか、普段からこんな感じ?!
すっげぇ美味そう!

ん…美味い!」



CM「良かった…
ユノさん、ご自宅の冷蔵庫に飲み物しか
入ってなかったので、
ご自身ではあまり作られないのかなぁ、と。」

はいどうぞ、と水筒から冷たいお茶を
注いでくれる。


YH「うん、料理は苦手。
というか、ほとんどやったことないな。」

CM「夏バテしますよ、ちゃんと食べないと…」

YH「じゃあさ、





チャンミンが作ってくれる?
今週末にでも。」







CM「はい….」









やった…
ガラにもなく緊張した。
今まで誰かを誘うときは、
今日空いてる?って一言だったのにな。





「ねぇ、ユノヒョン?
ユノヒョンじゃん!」

そう、ジョンウを誘う時だってそうだっ…
YH「ジョン、ウ?」

声のした方向を見ると、ランニングウェアに
身を包んだジョンウがニコニコしながら
こちらに近づいてくる所だった。





「こんな時間にこんな所で逢えるなんて!
ユノヒョン、この辺りで働いてるのっ?」

YH「あぁ、うん…
ランニング、中?」



「そう!
たまには走らないとカラダが鈍るから。

あ、ユノヒョンには最近、運動不足解消に
付き合ってもらってるけどさーふふっ。




…んーーーあーえっと、

もう行くね?」


ジョンウは頭の回転が速い。

隣にいるチャンミンを同僚だと判断し、
俺の性的嗜好をバラすようなことを言ったら
ダメだと思ったんだろう。

手を振ると走り去っていった。



ジョンウ、違うんだ。

お前、まさか俺がこんな日中に
恋人と一緒なわけないと思ったんだろ。

でも俺今、
職場レンアイしてんだよ。

始まったばっかりだけど、
かなり惚れてるんだ。

だから、嘘はつけない。
お茶のコップ持ったまま固まっているチャンミン
からそっとお茶を受け取って一気に飲んだ。

喉がカラカラに渇いていた。


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コメント

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つ○○○様

Miiiii
読んでくださってありがとうございます!
鍵読めてるかなぁと気になっていたので
良かったです!

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